株式会社 神明アグリイノベーション

市役所で「運命」に出合ったキックボクサー(2Round)

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就農相談に訪れた市役所で早川良史(早川農場代表)に運命的に出会い、以来、耕作地をリングに奮闘している元格闘家、山﨑雅也。すっかり農業のトリコとなってしまった山﨑に農業、そして加須という土地の魅力について語ってもらった。

自由を耕し「わくわく」を育てる

実際に神明アグリイノベーションに入社して農業に携わるなかで、苦労や楽しかったりしたことなどは。

トラクターやバックホウユンボなどの機械操作は楽しいですね。
今、遊休地を開墾から始めていますが、草や木がすごい生い茂っているんです。1年・2年と怠って放置するだけで、こうなってしまうんだなと農地管理の重要性を感じています。ですが、それも別にすごく大変だとは思っていないんです。むしろ本当に楽しんでやらせてもらっています。地域の方々ともよく行き会うのですが、「こんな綺麗にしてくれて、管理してくれてありがとうね」って感謝の言葉をもらえます。「ありがとう、ありがとう」ってよく言われるんですよ。それが地域のためというか地域貢献というか、農業には福祉的な部分もあると感じますし、やはりやりがいのある仕事なんだなって思います。
開墾作業中にトラクターがはまってしまって身動きが取れなくなったときは大変でした。トラクターって沼にはまるとほんとに身動きが取れなくなるんです。でもそのときも早川農場の方たちが助けに来てくれました。早川さんとのつながりや、地域に農業仲間がいるって大事なことなんだと実感しました。入社してから出会った農業仲間もいますし、きっかけをつくってくれた神明アグリイノベーションには感謝しています。
あと農業って自由で「わくわく」するものなんですよ。時間的にも裁量的にも自由がありますし、正解がない、自分でできるということに「わくわく」を感じるんです。自由で魅力ある農業を継続していきたいというのは心の底から思っていますし、それはいずれ自分が独立したときに、会社の理念とかにできればいいなって考えています。

お仕事の日は朝からどういう流れで動いていますか。

神明アグリイノベーションでは8時〜5時でやっているんですが、そのときの天気などによって少しやることも変えたりしています。例えば今日はずっと草刈りをやっていました。午前中はずっと草刈りをやって、最後に半端な時間を機械整備に当てる。今、バックホウユンボで木を抜いているんですが、そのグリスアップと言って、油をさしてあげて動きをよくするための整備です。

けっこう自由な時間が取れるものなのですか。

そうですね。お昼の時間などもこの時間というのは決めていません。本当にキリのいい時間で勝手に1時間休憩をとる感じです。

では、お休みの日などは普段どう過ごされていますか。

休みの日はですね。ワンちゃんを飼っていますので、犬と奥さんと一緒にドッグランに行ったりとかお出かけすることが多いです。

最初に奥様とご結婚されて、キックボクシングを辞められたとお聞きしました。奥様からは農業のお仕事について何か言われていたりしますか。

そうですね。自分の性格もけっこう分かってくれていますので。言い出したらあんまり言うこと聞かないというか、そういう性格なので、「もうどうせやるんでしょ」みたいな感じでした。たまに圃場にも顔を出してくれますし「こういうことやってるんだね」って理解してくれています。

今後の展望としては

目標はまず2年で独立して会社を作りたいです。会社を作って5年後までには、売り上げも5000万くらい。この環境だったらそれも可能だと思っています。

そのために、先輩方から教わることは

たくさんあります。みなさんすごく効率的に作業をやっていますよね。自分でも効率化できるように、いろいろ先輩方から学びたいと思っています。どういう機械を使ったらいいとか、その機械の運転技術だとか、いろいろ学んでいかないとダメですね。

将来的にチャレンジしてみたい作物や、ご自身でやってみたいことはありますか。

穀物をやりたいと思っています。その中でも麦、大豆、そばあたりで畑作の穀物ですね。けっこう機械化されていますので大規模にやりやすいんですよ。例えていうなら鳥海さん(充・とりうみファーム代表)みたいにやりたいです。鳥海さん、1人でものすごい面積をやっているじゃないですか。それは機械力もそうですし、鳥海さんの機械の技術もそうですし、いろいろなものが組み合わさってできるようになっていると思うんです。そこを目指してやっていきたいです。

山﨑さんはずっと加須在住とお聞きしました。加須という土地の魅力は。

2年間だけ春日部でしたけど、残りの28年はずっと加須に住んでいます。やっぱり田園風景がすごい綺麗なんですよね。だから身近にいつも農業があるようなところで。実家は非農家ではあるんですが、そういう風景を小さい頃からずっと見ていたので、最近、遊休地のように荒れてる土地が増えているのを見るとちょっと心が痛くなります。ですので、この神明さんとのりすさんの力をお借りして、遊休地を開墾して農地をどんどん再生していくことは素晴らしいことだと思っているんです。あと、もうとにかく広いです。加須の端から端まで行くのに車で1時間くらいはかかるので、そのくらい広いのですが、そこも加須のいいところだなって思っています。

最後にこれから応募を考えている方へメッセージを。

農業は自由で魅力があって「わくわく」にあふれています!本当に農業はいろいろな意味でも自由なんです。今は私も社員であって、サラリーマンとしてやっている立場ですが、それでもそう感じますし、さらに独立したら「やるかやらないか」もすべて自分の裁量でできてしまいます。気持ち的なところでも自由というか開放的な感じがします。土に触れるって、すごくいいことなんですよ。福祉の仕事をしているときに関わっていた農福連携でも、そういう効果を期待しているところがありましたが、人間って土に触れることで精神的にも健康的にもいい影響があるそうなので、そういう部分でも素晴らしいと感じます。この神明アグリイノベーションでは乾燥調整施設や生産物の保管場所、農業機械も揃っていて、早川さんや鳥海さんなどすごい方々のバックアップもあります。私のような「ゼロから農家」でも農業がやりやすい環境です。みなさんも一緒に農業をやりましょう!!

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